平成17年度 第2回ごっくんちょ研究会

 新しい介護食として高齢者ソフト食とパッククッキング調理法があります。ソフト食は、やわらかくて口のなかでまとまりやすく、スムースに飲み込めることと。パッククッキングはまとめづくりができ、人により味の差が少なく離乳食や障害者や認知症を抱える家族にも適応でき、キザミ食や見た目の悪いミキサー食に代わる画期的な介護食です。
 第2回目のごっくんちょでは七夕のソフト食の調理・試食セミナーを実践したいと思います。また、高齢者にとって大切な水分補給に対して効果的なトロミ剤の使用方法を来場者とともに研究したいと思います。当日は実際にトロミ入りのお茶やジュースを試食したいと思いますので、水分をやや控えめにして御参加してください。

【講師】 歯科医師会 会員 大石善也
  柏市健康推進課 管理栄養士 西村治子
【日時】 平成17年 6月22日(水)
  6時−7時 自由集合 (とろみ財飲料の子音アンケート他)
  6:30 新しい介護(寝返り・起きあがりの自立法と介助法;ビデオ研修)
  7:00 介護食について説明(介護食・嚥下障害チェック法資料配布)
  7:30 七夕ソフト食の試食と交流会8時過ぎに解散
  柏市健康推進課 栄養士と歯科衛生士とのチームアプローチにてソフト食を調理・試食しました。参加人数も150名集まり活気あふれた研究会でした。
また、来場者の各種トロミ剤入りのドリンクを試食アンケートを行い。トロミ剤が飲料水の味に、どのように影響するかを実験しました。

【雑誌:タベダスに掲載】


【柏市民新聞に掲載】




ゲル化剤の濃度が飲料水の味と飲み込みやすさに与える影響

【要旨】  本研究では、多種類の飲料水に3種類の濃度(1.0・1.5・2.0・2.5%)のゲル化剤(ソフティア@ゾル)を加えて、口腔内のまとまり感、飲み込みやすさと味に与える影響を検討した。
 対象は、100名(  歳〜 歳)高齢者の食事介助をするグループと100名の高齢者のグループとし、順位法による官能評価を行った。
その結果、以下の知見を得た。
【緒言】  要介護高齢者を抱える施設・病院また在宅療養者にとって水分補給は、各種疾患の予防に重要な課題である。特に摂食・嚥下機能の低下した高齢者は、お茶や水でむせるため、自ら水分補給を制限したり、また飲みたくてもむせるため脱水状態に陥ることがある。近年、多種類のゲル化剤が発売されその物性も非常に使いやすくなってきているが、その濃度の上昇とともに味や飲み込み特性は劣化する。また、臨床の現場で嚥下障害のある患者さんに対して、必要以上の高濃度のトロミ剤が与えられまずい味により、かえって水分の補給が低下する現実がある。
 そこで本研究では、高齢者の水分補給を目的として介護の現場でよく用いられているゾル化剤を各濃度で飲料水に溶解し、食事を与える職種のグループと高齢者のグループの100名に対して、@口腔内のまとまり感A飲み込みやすさB味の三点に対して官能評価をおこない検討した。

【材料と方法】 食事を介助するグループ 口腔内で5秒間保持してから飲んでください
  高齢者のグループ いつもと同様に飲んでください
【協議内容】 @ 濃度の選択(3種類か4種類かを味の試食で確認)
  A 5°Cの飲料は口腔内の5秒でたぶん15°Cになると思う
  B 当日の用意
【評価】 感想をお聞かせください
  @ 口腔内のまとまり感 まとまる・普通・まとまりにくい
  A 飲み込みやすさ 飲み込みやすい・普通・飲み込みにくい
  B 味 おいしい・普通・おいしくない





【七夕の献立】 (柏市健康推進課による介護食調理実習)
料理名 材料 数量 作り方
すいかのゼリー
Stage 5
すいか汁 100g
  1. すいかの種を取りジュースにする
  2. ふやかしたゼラチンを湯せんにして溶かし,すいかのジュースと混ぜ,固める。
ゼラチン 2.5g
5ml
トマトゼリー
Stage 5
トマト 20g
  1. トマトをジュースにする。
  2. ふやかしたゼラチンを湯せんにして溶かし,トマトのジュースと混ぜて固める。
ゼラチン 0.5g
1g
お茶のゼリー
Stage 5
粉茶 0.8g
  1. 湯の中に粉茶を入れお茶の抽出液を作る。
  2. ふやかしたゼラチンを湯せんにして溶かし,お茶と混ぜて固める。
100ml
ゼラチン 1.5g
そうめん寄せ
Stage 4
そうめん 10g
  1. 寒天液に醤油,酒,みりんを加えてつゆを作る。
  2. そうめんをゆで,つゆに流して固め,ひとくち大に切り分けて器に盛る。
  3. グリンピースはクリーム状にし,増粘剤を加えてとろみをつける。
醤油 3g
1g
みりん 3g
だし汁 40ml
粉寒天 0.4g
グリンピース 10g
うな丼
Stage 3
白粥 100g
  1. 鍋に水と吉野葛を入れて火にかけて練り,白粥に加えて合わせる。
  2. うなぎは包丁で切込みを入れ,酒を振って蒸す。
  3. 全粥をどんぶりに盛り,上にうなぎを乗せる。
吉野葛 4g
80ml
うなぎ 60g
たれ 10g
なすと冬瓜の味噌あん
Stage 2
なす 60g
  1. なすは皮をむき,隠し包丁を入れて油で素揚げする。
  2. 冬瓜は,皮を厚くむき,アク出しをしてから軟らかく煮含める。
  3. 味噌あんを作ってかける。
揚げ油 6g
冬瓜 30g
味噌 4g
みりん 1g
砂糖 2.5g
だし汁 6ml
1g

第2回 ごっくんちょ研究会アンケート結果 (91人回答)
料理名 感想・意見等
すいかのゼリ−
Stage 5
・食べやすい(のみこみやすい)
・おいしい(すいかの甘味が残っていた)
・あまりおいしくない(ざらさらしたなど)
・青臭い
・その他
35.2
25.3
16.5
13.2
30.8
トマトゼリー
Stage 5
・トマト本来の味がした
・おいしい
・食べやすい(のみこみやすい)
・すっぱい(むせそうなど)
・おいしくない
・その他(季節感がある,サラダなどにいれたいなど)
36.3
33.0
25.3
 9.9
 5.5
16.5
お茶のゼリー
Stage 5
・苦味や渋味が気になる
・水っぽくてのみこみにくい
・のみこみやすい
・おいしくない
・粉っぽさが口に残った
・その他(分離していた,麦茶のほうがよいなど)
24.2
18.7
12.1
 9.9
 8.8
24.2
そうめん寄せ
Stage 4
・おいしい
・食べやすい(のみこみやすい)
・見ためがよい(清涼感がある)
・そうめんと寒天が口のなかで分離してたべずらい
・かまないと食べられない
・その他(だしがきいていた,グリンピースおいしいなど)
52.7
45.1
20.9
 9.9
 3.3
25.3
うな丼
Stage 3
・食べやすい(のみこみやすい)
・おいしい
・小骨,皮が気になった
・吉野くずを使うとおかゆがとてもたべやすい
・米の硬さが気になった,口に残った
・その他(参考になったなど)
42.9
41.8
18.7
 7.7
 5.5
15.4
なすと冬瓜の味噌あん
Stage 2
・おいしい
・食べやすい(のみこみやすい)
・冬瓜の繊維やなすが口に残った
・硬かった
・油っこかった
・その他(普通食みたい,味が濃いなど)
57.1
33.0
 9.9
 9.9
 4.4
14.3

【柏市民新聞に掲載】