よく噛んで食べましょう

〜咀嚼のすすめ〜

* 高齢者編 子ども編 ・ 成人編

 高齢者にとって、良く噛むことは脳の活性化に繋がり、健康的な生活を送るためにも重要な意義を持っています。口腔ケアと義歯の調整・修理にて口から食べることが困難になった高齢者が何でも食べられるようになり、活動的な日々を取り戻すケースもたくさんあります
 不健康寿命:生きているが食事や日常動作に障害を抱えている年数
 不健口寿命:生きているが普通食が食べられない、口から食べられない年数





(東京都老人医療センター平野ら)
不健康寿命の原因の一つに口腔機能が関わっているんだな、
食事が美味しく摂れないことは辛い事じゃ

 若者と高齢者に2分ガムをかんでもらい、脳の様子をMRIで比較すると、両者に、記憶力と深い関わりのある『海馬』の活性が確認されました。また、高齢者ではとくに海馬だけではなく、情緒・感性・独創性などと密接な関係のある右脳の前頭前野も活発になりました。しっかり噛むことで、脳が活性化して、豊かな判断力のある『長老』としての役割を果たせるようになります。

ゆっくり、しっかり噛む事を意識して低栄養を予防しましょう。
口腔ケアは歯の清掃だけではありません。
機能的な食前体操(ごっくん体操)を同時に行うと、口腔機能が向上します。
また、歯の抜けている所を放置せず、受診しましょう。

昔は、加齢による脳の衰えは回復しないと考えられていましたが、近年の研究にて、年をとったからといって軟らかいメニューばかりにしないで、しっかりと咀嚼して脳を刺激したり、頭を使うようにすると神経細胞は新たな繋がりを回復することがわかりました。

【100歳で健康に暮らしている人の共通点】

 健康に暮らしているとは、日常生活が自立しており、知的機能が保持され、心の健康が維持されている方を基準としました。すると次に様な共通点がありました。
   @ 運動習慣がある
   A 視力が保たれている
   B 家族と同じ(形態の)食事を食べている(家族の配慮のある環境)
 100歳まで生きなくても、食事・運動・視力に注意して生活する事が大切ですね。

 日本人の死因は癌や心疾患ですが、介護を必要とする高齢者の原因疾患は、脳卒中、認知症、パーキンソン病です。そしてこれらの疾患は後遺症として、飲み込み障害がおこり、窒息・低栄養を繰り返しながら誤嚥性肺炎にて死に至ります。







 そこで、平成18年度より介護保険に新予防メニュー『口腔機能の向上』が新設されます。来院できない患者さんには、訪問して診療と口腔ケアを行う、歯科医と歯科衛生士を増やして、高齢者の『食』を改善しようという試みです。是非、積極的に参加してください。食事が美味しくなり生きる意欲が向上します。

 高齢者にとって『食べること』は生きがいです。飲食や呼吸、コミュニケーションを司る口のケアは人生そのものを左右します。家族などと誰かと一緒に食事をすれば人間関係も豊かになり、認知症の予防にもなります。そして咀嚼力の向上は高齢者の自立や社会生活、生活の質と深く関わっています。


高齢者は元気なうちに歯の治療をしておくことも大切ですね


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