考える食育=モーニングスローフード作戦

 「食環境の変化」によって、この30年で子供の肥満は2〜3倍に増加し10人に1人となりました。糖尿病患者は5倍に増えています。厚生労働省は「生活習慣病の発病は、子供時代の乱れた食生活と生活習慣が影響している」とし、2007年から本格的な子供の肥満予防対策に乗り出します。
 (社)柏歯科医師会では「子供の食環境の是正」を目的とした「モーニングスローフード作戦」を柏市役所健康推進課と連携して展開しています。これは、「誰と何をどのように食べるか」という食行動を子供たち自身が分析・言語化し、その結果を自分たちで考察するというものです。大人は黒子となって子供たちをサポートします。
 事前のモデル事業として小学校の児童500人に朝食の意義を説明し、「学校の休みの日に一度テレビを消して家族でゆっくりと朝ご飯を食べる」という課題を与え、朝食にかけた時間、食べ物の種類、欠食・孤食自動の感想、家族との会話などをアンケートで聞き、子供の意識調査を行いました。
 朝食を家族とゆっくり食べる「快の体験」では体が温まる・やる気が起きるという意見が出た一方、欠食や孤食という「不快の体験」ではイライラする・疲れるといった意見が出ました。
 9月からは柏市教育委員会の協力を得て、対象を柏市内全小学・中学校へ広げ、生徒1万3000人(3人に1人)に同じ調査を実施します。その後、アンケートの結果を元に各学校で子供だけの食育会議を行い、「朝ご飯を毎日食べるにはどうしたらいいか?」を子供たち自身で考えていきます。
 知識伝達型の健康教育では行動の変化が起こりにくいのですが、五感を通した『考える食育』は、心に残り行動に繋がることが期待されます。
 学校関係者(保健主事、養護教諭、教師、栄養士)600人、教育委員会、農業・給食関係者、行政、歯科医師会など、子供の食環境を取り巻く機関同士が連携、「多職種合同食育チーム」を形成し、モーニングスローフード作戦をバックアップしていきます。
 食生活の大切さを見直すことで、生活習慣病を予防することはもちろん、家庭、ひいては地域の精神的な安全にも繋がる食育を目指します。
(柏歯科医師会・大石善也)
(社)柏歯科医師会 рO4−7163−5260






1.金曜日に教師が、朝食をとる意義を生徒に説明。
2.日曜日にテレビを消して家族と一緒に朝ご飯を
  ゆっくりと食べるという課題を与える。 
3.感想や会話を収集、その解決策を子供が考える。
4.保護者への動機付け・精神安定効果・味覚教育